エンジンの故障は、ドライバーにとって特に避けたいトラブルの一つです。
故障の兆候は、警告灯の点灯や異音、加速不良などの症状として現れることが多く、見逃すと重大な事故や高額な修理費用につながるおそれがあります。
複数の症状が出ている場合は、内部のトラブルが進行している可能性もあります。異常を感じたら、早めに専門業者へ点検を依頼しましょう。
この記事では、自動車のエンジン故障の症状や原因、対処法に加え、修理費用の目安や「修理か買い替えか」の判断基準についても、分かりやすく解説します。
【この記事で分かること】
・車のエンジンが故障したときの主な症状と原因
・車のエンジンが故障した際の対処法
・車のエンジン故障の修理にかかる費用
・車のエンジンの故障を防ぐためにできること
車のエンジンが故障したときの主な症状

車のエンジンが故障すると、警告灯の点灯や異音、加速不良などの明確な症状として現れるケースが多いです。
これらの症状は単独で起こる場合もありますが、複数の症状が同時に発生する場合は、内部のトラブルが進行している可能性が高いと考えられます。
エンジンの故障を防ぐためには、異常を感じた際に放置せず、早めに点検や修理を検討しましょう。
エンジン警告灯(チェックランプ)が点灯・点滅する
エンジン故障の代表的な症状が、エンジン警告灯(チェックランプ)の点灯です。
通常はエンジン始動後に消灯しますが、走行中も点灯・点滅が続く場合は、エンジン制御系に異常が発生しています。そのまま走行を続けると、エンジン内部の破損を招く恐れがあります。
原因は、失火や燃料噴射異常、O2センサー不良、排気系トラブルなど、さまざまです。点滅している場合は特に緊急性が高いため、速やかに点検を受けましょう。
アイドリングが不安定になる・エンストする
アイドリング中にエンジン回転数が上下するなど、不安定な挙動が見られる場合、エンジン燃焼が安定していない可能性があります。
症状が進行すると、信号待ちなどの停車中にエンジンが突然停止する「エンスト」が発生する場合もあります。これらは点火系や吸気系など、エンジン制御に関わる部品の不具合が原因であるケースが多いです。
加速しない・パワー不足を感じる
アクセルを踏み込んでもスムーズに加速しなかったり、坂道で以前のような力強さを感じなかったりする場合は、エンジンが十分な動力を得られていない可能性があります。
主に点火系や燃料供給系の異常により、燃焼効率が著しく落ちることで発生しやすい症状です。このような加速不良を放置すると、燃費の悪化や走行中のさらなるトラブルにつながる危険性があります。
エンジンから異音・異常な振動が出る
エンジンルームから普段と異なる音がする場合、内部部品の摩耗や不具合が疑われます。「カラカラ」という金属音や「キュルキュル」といった音は、ベルトの滑りやオイル不足、部品の摩耗などが考えられるでしょう。
異音はエンジン本体だけでなく、補機類の異常によっても発生します。警告灯や加速不良と併発する場合は、早めの点検が必要です。
排気ガスの色がおかしい(白煙・黒煙など)
マフラーから白煙や黒煙が出る場合、エンジン内部で異常燃焼が疑われます。
白煙は冷却水やエンジンオイルの燃焼、黒煙は燃料が濃すぎることによる不完全燃焼が主な原因です。冬場の始動直後に出る水蒸気であれば問題ありませんが、色のついた煙が継続的に排出される場合は、エンジン故障の前兆の可能性があります。
水温が上がる・水温警告灯が点灯する(オーバーヒート)
水温警告灯の点灯や水温計の急上昇は、エンジンが異常高温になっている「オーバーヒート」のサインです。水温計の針がレッドゾーンへ近づいたり、アクセルを踏んでも加速しにくくなったりする症状が現れます。
重症化するとエンジンルームから激しく水蒸気が上がることもあり、その状態で走行を続けるとエンジン内部が大きく損傷します。このような症状が出た場合は、速やかに安全な場所へ停車してください。
エンジンから異臭がする
エンジンルームから漂ってくる普段と違う匂いは、見逃してはいけない故障のサインです。
エンジンが不調をきたすと、ゴムが焦げたような匂いや、オイルが焼ける匂い、あるいは不自然に甘い匂いなどが発生します。特に、金属が焼き付くような異臭が漂う場合は、危険な状態といえるでしょう。
そのまま無理に走行を続けると、エンジン本体の致命的な損傷を招くだけでなく、引火や車両火災といった重大なリスクにもつながります。異臭を感じたら、直ちに点検を依頼しましょう。
車のエンジンが故障する原因
車のエンジン故障は、冷却・潤滑・燃焼・電子制御といった基本機能のいずれかが正常に働かなくなることで発生します。一つひとつは小さな不具合でも、放置すると連鎖的にトラブルが広がり、重大なエンジン故障に発展することがあります。
こうしたトラブルの多くは、メンテナンス不足や消耗部品の劣化が原因です。日頃の点検や早期対応が、大きなトラブルを防ぎます。
冷却系トラブル
エンジン故障の原因として多いのが冷却系の不具合です。
ラジエーターやウォーターポンプ、サーモスタットの故障により、冷却水が正常に循環しなくなると、オーバーヒートを引き起こします。冷却水漏れや交換不足、猛暑日の長時間走行なども負担の要因です。
オーバーヒートを放置すると、ヘッドガスケットの損傷やエンジン内部の歪みにつながることがあります。重症化すれば、エンジンの載せ替えが必要になるケースもあります。
エンジンオイル不足・劣化による潤滑不良
エンジンオイルが不足したり、劣化したりすると、金属部品同士が摩擦を起こします。
オイルは潤滑だけでなく、冷却や洗浄、防錆といった多角的な役割で金属パーツを保護しています。オイル交換をしないままでいると、エンジンの寿命が縮まります。最悪の場合、エンジン内部が焼き付きを起こし、走行不能となるケースも少なくありません。
駐車場に濁った液体が漏れていたり、焦げたような強い臭いがしたりする場合は、早急なオイルチェックが必要です。
点火系トラブル(スパークプラグ・イグニッション系)
スパークプラグなどの点火系部品が劣化すると、エンジンがかかりにくくなったり、アイドリングが不安定になったりします。
燃料で部品が濡れる「かぶり」や導線の断線が起きると、点火不良により十分な動力を生み出せなくなり、エンジンの不快な振動や、加速不良、燃費悪化といった症状を引き起こします。
これらは走行距離に応じて摩耗する消耗品であるため、定期的な点検と交換が必要です。
燃料系トラブル(燃料ポンプ)
燃料ポンプにトラブルが起こると、エンジンに燃料が供給されなくなることがあります。その結果、走行中のギクシャクした動きや、エンストを引き起こす可能性があります。走行中のエンストは重大事故に直結するため、注意が必要です。
また、ガス欠ギリギリでの走行を繰り返すと、ポンプに過度な負担がかかり、摩擦熱で故障を早める要因となりかねません。
センサー・電子制御系の不具合
排気ガス中の酸素濃度を測るO2センサーなどの不具合により、エンジン制御が正常に行われなくなる場合があります。
これらのセンサーは、エンジンコンピュータ(ECU)へ情報を送り、燃料噴射量を最適に保つ役割を担うものです。故障すると正確な燃焼状態を把握できなくなり、アイドリングの回転異常やエンストを招きかねません。
故障の主な原因は経年劣化による内部回路の断線などです。エンジン警告灯の点灯によって発覚するケースが多いです。
タイミングベルトの劣化・破断
タイミングベルトは、吸気・排気のタイミングにあわせてエンジン内部の動きを同期させる部品です。
タイミングベルトが走行中に破断すると、エンジンが突然停止し、内部でピストンとバルブが衝突、重大なエンジン故障を招く恐れがあります。破断した瞬間にエンジン本体が故障することもあり、その場合は周囲のポンプ類やベアリングにも被害が及びます。
走行距離や年数に応じて交換を行い、トラブルを未然に防ぐことが大切です。
エアフィルターの詰まり
エアフィルターは吸気中の砂塵やホコリといった有害なダストを取り除き、クリーンな空気をエンジンへ送り込む役割を持っています。
エアフィルターがひどく汚れると、エンジンに吸入される空気量が不足します。比較的軽度な不具合ですが、放置すればエンジン全体の不調につながります。汚れは目視で確認しやすいため、定期的な点検と清掃・交換をしましょう。
車のエンジンが故障した際の対処法

エンジンの故障が発生した際は、原因究明よりも先に、現場の安全確保を優先してください。特に走行中のエンジントラブルは、後続車による二次事故やエンジン自体の全損につながるリスクが高いため、正しい初動対応が求められます。
落ち着いて以下のステップを実行してください。
1.まずは安全を確保し、二次事故を防ぐ
エンジン故障の症状が見られたら、まずは可能な限り路肩や交通の妨げにならない安全な場所へ車を寄せ、ハザードランプを点灯させましょう。
特に高速道路では、車内に留まるのは危険です。ガードレールの外側などへ避難してください。停車後は停止表示器材(三角表示板)や発炎筒を設置し、後続車に故障車の存在を知らせましょう。
こうした安全確保を怠ると、追突などの二次事故に巻き込まれる危険性が高まります。
2.状況を確認する
安全に停車したあとは、落ち着いて現在の車両状況を把握し、情報を整理しましょう。
まずはメーターパネルを確認し、水温計の針の位置や点灯している警告灯の種類、ガソリン残量を把握します。
次に、発生していた異音の種類や不調の症状を思い出し、可能であれば車両の取扱説明書を参照して原因を推測してください。
さらに、無理のない範囲でボンネットを開け、オイル漏れやベルトの切れを目視で確認し、スマートフォンで状況を撮影しておけば、その後の修理相談をスムーズに進められます。
3.ロードサービス(JAF・保険会社)へ連絡する
自力での走行が不可能、あるいは走行を続けるべきでないと判断した場合は、速やかにロードサービスへ連絡しましょう。
異音や警告灯を無視して無理に自力走行を試みると、修理費が増えたり、道路上で車が止まってしまったりする危険性があります。
JAFや任意保険のロードアシスタンスを利用すれば、指定場所までのけん引や応急対応を受けられます。連絡するときには、現在地や症状を具体的に伝えましょう。
車のエンジン故障にかかる修理費用
車のエンジン故障にかかる修理費用は、不具合が発生している箇所によって差があります。
センサー類や周辺部品の故障であれば数万円程度で済む場合もありますが、エンジン本体にダメージが及んでいる場合は高額になりやすいでしょう。
修理内容ごとの費用相場を把握したうえで、修理して乗り続けるか、買い替えを検討するかを判断してください。
エンジンの修理費用
エンジン修理は大きく分けて「周辺部品の交換」「分解整備(オーバーホール)」「エンジン載せ替え」の3つがあり、修理費用もそれぞれ異なります。
プラグやセンサーなど周辺部品の交換で済む場合は、比較的低コストで済むことが多いです。しかし、エンジン内部の摩耗や損傷が激しい場合は、工賃を含めて数十万円以上かかるケースもあります。
エンジンの載せ替えは、本体代に加えて重作業の工賃が発生するため、軽自動車であっても高額になる傾向があります。
(参考)エンジン修理費用の相場目安
| 修理内容 | 費用相場(目安) |
|---|---|
| 点火システム | 約2〜5万円程度 |
| センサー類の交換 | 約1万円~8万円程度 |
| セルモーター交換 | 約2.5万円~10万円程度 |
| オルタネーター交換 | 約2万円~15万円程度 |
| エンジン載せ替え | 約30万円~100万円程度 |
| エンジンオーバーホール | 20万円以上程度 |
セルモーターやオルタネーターの故障については、以下の記事で解説しています。


エンジンの修理費用を抑える方法
高額になりがちなエンジンの修理費用は、部品の選び方や保証制度、保険の活用によって軽減できる可能性があります。
費用を抑える主な方法は、以下の4つです。
・中古部品やリビルト品の活用:
新品の代わりに中古品や、再生品である「リビルト品」を検討しましょう。
特にリビルト品は洗浄・消耗品交換済みで保証が付くものもあり、新品より安価ながら信頼性が高いです。
・相見積もりを取る:
複数の整備工場で見積もりを比較し、作業内容が妥当か確認しましょう。
特に「エンジン脱着」が必要な作業では、工賃に差が出やすいです。
・メーカー保証や中古車保証を確認する:
保証期間内であれば、自然故障として無償修理の対象になるケースがあります。
・自動車保険の特約を利用する:
車両保険に「故障運搬時車両損害特約」などが付帯していれば、走行不能時の修理費が補償される場合があります。
部品代が高いと感じる場合は、まずリビルト品の取り扱いについてディーラーや整備士に相談してみましょう。
エンジンの修理費用が高額な場合の選択肢
修理費用が車の時価を大きく上回る場合、無理に修理を行わないほうが良いケースもあります。特にエンジン載せ替えが必要な場合は、修理後の車両価値に対して支払う金額が見合わないことが少なくありません。
エンジンの修理費用が高額な場合は「修理して乗り続ける」「買い替える」「車を手放す」の3つの選択肢を比較しましょう。たとえエンジンが故障していても、金属資源やパーツとしての価値は残っているため、廃車買取業者であれば買取対象となります。
一般的な下取りでは値段がつかないような故障車でも、廃車買取業者なら価値を見出し、現金化できる可能性があります。修理せずに売却することで、高額な修理費の負担を避けつつ、次の車を買う資金を得られるかもしれません。
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車のエンジンの故障を防ぐためにできること
エンジン故障の多くは、オイルの管理不足や、冷却水の劣化など、日々の小さなメンテナンス不足が原因で発生します。
基本的な点検と適切な運転を続ければ、特別なメンテナンスを行わなくても、重大な故障リスクを大きく下げられます。
ここでは、愛車を長く使用するためにできることとして、2つのポイントを見ていきましょう。
日頃から点検を行う
エンジン故障を防ぐには、使用者自身が日常的に点検を行いましょう。エンジンルームの状態や始動時の音に少しでも注意を払うことで、大きなトラブルを未然に回避できます。
自分でも点検できる項目は、以下の5つです。
- エンジンオイルの量:オイルレベルゲージが適正範囲内にあるか
- 冷却水の量:リザーバータンク内の水位が規定の範囲にあるか
- エンジンの始動性:スムーズにかかるか、異音が混じっていないか
- アイドリングの状態:回転数が一定で安定しているか
- 加速の状態:もたつきがなく、スムーズにスピードが乗るか
これらの点検は、長距離ドライブの前などのタイミングで簡単に実施できます。
もし液量の不足や走行中の違和感を見つけた場合は、速やかに専門業者に点検または修理を依頼しましょう。
急発進・急加速を避け、エンジンへの負担を減らす
運転の仕方も、エンジンの寿命を大きく左右します。
急発進や急加速は内部部品に熱と負荷を与え、金属の摩耗やシールの劣化を早めます。常にスムーズな加速と一定速度を意識した運転を心がければ、エンジンを長持ちさせられるでしょう。
また、不必要な長時間のアイドリングや空ぶかしも避けてください。燃料を浪費するだけでなく、エンジン内部にカーボンを堆積させ、不調をきたす原因となります。
日頃の運転習慣を見直し、愛車を長持ちさせましょう。
車のエンジン故障に関するよくある疑問
エンジンが故障すると、多額の修理費用や走行の安全性への不安から、対応を迷ってしまう方も少なくありません。
ここからは、修理期間の目安や車両保険の適用など、エンジン故障に関するよくある疑問に回答していきます。ぜひ参考にしてください。
エンジンが故障したときの修理期間はどのくらいですか?
修理期間は故障の程度や部品の在庫状況によって異なります。
センサー交換など軽微な不具合であれば、即日〜数日で完了するのが一般的です。一方で、部品の取り寄せが必要な修理の場合は1週間〜2週間程度、エンジン載せ替えやオーバーホールは数週間〜1ヶ月程度の期間を要する場合もあります。
部品供給の遅れや追加の故障箇所が判明した場合には、さらに期間が延びる可能性もあります。代車の有無を含めて、整備工場に相談しましょう。
エンジンの故障に車両保険は使えますか?
経年劣化や単なる機械的故障によるエンジン修理は、原則として車両保険の補償対象外です。車両保険は、衝突事故や災害、盗難などによる損害をカバーする仕組みであり、自然に発生した故障を直すための保険ではありません。
ただし、事故による衝撃でエンジンが壊れた場合や、台風による水没でエンジンが停止した場合には保険適用の対象となるケースがあります。また、一部の特約(故障修理補償など)を付帯しているケースもあるため、まずは保険証券の内容を確認してみましょう。
まとめ
車の異音や振動、警告灯の点灯、パワー不足、エンストといった症状は、エンジン故障の前兆である可能性があります。これらの症状の主な原因は、エンジンオイルの劣化や冷却系の不備、あるいは点火・燃料系の部品の寿命などです。
軽度な不具合のうちに対処すればコストを抑えられますが、放置してエンジン本体が深刻なダメージを受けると、数十万円単位の高額な修理費用が必要です。
修理費用が車の時価を上回るような状況では、無理に直して乗り続けるよりも、新しい車への買い替えを検討するタイミングかもしれません。
しかし、故障した車はディーラーの下取りでは値段がつかなかったり、逆に廃車費用を請求されたりする場合があります。そのようなときにおすすめなのが、廃車買取を行っている「廃車バイキング」です。
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